NEURO2022レポ【1日目】

NEURO2022

こんにちは、lepalepaです。

前回に続いて、NEURO2022の行ってきたレポをお送りします。今回から学会の話始まります。

前回はこちら。

いざ会場へ

夜型人間が何とか早起きに成功し、ホテルの朝食ビュッフェを頂いていざ出発。7時半のバスに乗らないと最初の講演に間に合わない関係上、朝7時から始まる朝食は15分程度でかき込んでバスへ向かう必要があります。美味しいからゆっくり食べたいと願うもここから3日間は同じ生活です。

人生初学会に期待と緊張を覚えつつ、県庁前から出てるシャトルバスで会場である沖縄コンベンションセンターへ。バスはそこまで本数が多くないので、補助席フル活用の満員でした。それにしても朝8時頃でも暑くて参った…。

沖縄コンベンションセンター

バスに30分弱揺られ、いよいよ会場の沖縄コンベンションセンターに到着です!

事前に印刷しておいた参加証を見せプログラムを受け取り、いざ出陣です。

会場入り口。かっこいい。

プログラムはこんな感じで立派です。

帰宅後撮影。プログラムと一緒に布バックをもらったのですが、帰宅後3日で失くしてしまいました。悲しい。

学会は以下のようなプログラムが組まれていて、各自好きなところを回る感じです。特に所属研究室でまとまって動くとかもなかったのでかなり自由に動きました。PC/スマホからはオンラインで演題の詳細検索ができて便利です。

大会1日目のプログラム。NEURO2022公式HPから抜粋。
オンライン演題抄録検索システムの画面。ポスター発表も検索できるほか、abstractも読める。

プログラムからもわかるように沖縄コンベンションセンターと隣接する2つの建物も学会開催で使われており、会場間の移動にはかなり時間と体力を要します。炎天下と日頃の運動不足が祟りました。学会期間中、毎日15000歩以上歩いたのでとても健康になりました…。体力の重要性を感じます。

会場の見取り図。NEURO2022公式HPより引用。

午前は会場を把握したり、自分のポスター発表の下見を兼ねて会場でいろんな人のポスターを見て回って楽しんでました。企業ブースがかっこよかった(写真撮り忘れ)。

最終日まで知らなかったのですが、この会場はトロピカルビーチという浜辺に繋がっていたらしく、人によってはそこで海を眺めたり波に足をつけたりして遊んでたらしいです。Google検索したら沖縄の海!って感じの青さでした。うらやましい。

昼食難民(1日目)

この会場、広々しているのはいいところですが、大きな問題があります。施設内に昼食を買えるお店がほぼありません。唯一あるのはラグナガーデンホテル(上図右側)の地下のビュッフェのみです。地図で見るより道幅などすべてが広く、敷地が面した道路を超えてご飯を食べに行くのは歩きではなかなかの苦行でした。数人で固まって動いていたらタクシーでも良さそうなんですけどね…1人だったので…。

初日は泣く泣く2200円を握り締め(経済苦)前述のビュッフェへ。沖縄っぽいものも一通りあって美味しかったです。でも写真はデザートです。

デザート組。右側のアイスはあのブルーシールアイスです。左側のメイン類はイタリアンが山盛り乗っており、盛り付けが下手だったので隠しました。

ポスター発表を聞きに行く

13時~14時はポスターの前に発表者がいるコアタイムなのでこれを狙って聞きに行きました。実際に対面でポスター発表を聞いたのは初めてなので面白かったです。コミュ障の自覚があるため、うまくコミュニケーションできなかったらどうしようと心配していましたが、研究に関しては自然に話せたので共通の話題は偉大ですね。楽しいコミュニケーション体験となりました。

この日は自分の専門(神経回路シミュレーション)から遠い発表が多く、生物系の実験の研究が多かったのですが、わかりやすく説明してもらい専門外の知識を得ることができて新鮮でした。やはり自分の専門分野の勉強じゃない知識をつまみ食いするのは贅沢な体験ですね。

また、脳科学塾で知り合った友人の発表も聞き、他の人にも会えたので大満足です。

詳しく人の研究を書きすぎても良くないので断片的情報に留めますが個人的に面白かったのは以下の点。

・fMRIの研究でやはり厳しいのがコスト面。サンプルを大きくしないと信頼性が怪しいが、大きくすると莫大なコストがかかること。

・ゼブラフィッシュの全脳計測を行っている研究で、特定の細胞を発色させる技術があること。動画も見せてもらったが、カラフルな蛍光で面白かった。生物実験系は実物があるので見た目のインパクトもすごい。

・将棋を題材にしたEEGを用いた違和感検出の研究。従来は自然言語を用いるが、将棋を題材とすることで自然言語特有の反応を除けるのではないかとのこと。結果も先行研究と一貫した結果と共に新たな示唆がありそうなものが得られていて面白かった。そしてこれをNTTがやってるとのことで、企業研究は面白いことをやっているなと感じた。

詳しく知りたい方は是非以下の演題番号から検索してみてください。

[1P-010] C. elegansの感情に伴う全脳活動の理解に向けて

[1LBA-081] 将棋における意見の不一致と受容に関する脳波反応

一般口演を聞きに行く

ポスター発表を見た後は[1O05a2] 意思決定を見に行きました。複数の方がテーマに沿った研究について話します。このセッションは以下に挙げるもの以外もとても面白かったです。

どれも面白いお話だったのですが、特に面白かったのはrepeated social defeat stress(RSD)に関する以下の実験。手順としては

①マウスに社会的ストレスを繰り返し与える。

②左右に壁、壁の向こうにそれぞれペレット(low-reward)とチョコ(high-reward)を置く。

③壁をどんどん高くしていき、マウスがどちらを選ぶか観察する。

この結果、社会的ストレスを与えられたマウスはそうでないマウスと比べて、高い壁を越えて高い報酬を取りに行く回数が少なかったとのことです。

もちろん簡単に結果を人間に当てはめてしまうのは危険ですが、体感的に一致するような気がします。理不尽なストレスをかけられた人がどんどん欲求が失っていくのはよく見る光景ではないでしょうか。

出典:[1O05a2-01] 反復社会的敗北ストレスがマウスの報酬獲得意欲に与える影響

シンポジウムを見に行く

初日の最後はシンポジウム[1S08e] 社会的ひきこもり(hikikomori)における意思決定の回路・計算・臨床です。すべてに関して書くと長くなるのでこの項はそこそこに。個人的には心の葛藤についてベイズを使ってデータ駆動で調べた研究([1S08e-03] 心の葛藤の行動データ駆動的解読)が面白かったです。

ホテルへ帰る

最後のシンポジウムは18時に終わり、丁度その頃に会場と那覇市内を繋ぐシャトルバスが出ているためこれに乗って帰る予定でした。19時には帰れるかなと思っていたものの、予想以上の人の数でバスに全く乗れず、ホテルに帰れたのは21時前でした。疲労困憊で明日以降を不安に思いつつ、どうにかファミマで夕飯を摂取し風呂に入って寝ました。明日も6時起きか…。開催期間中は身体の疲れを学会の面白さで誤魔化して動き続けてました。

2日目以降はアーカイブに間に合わなそうなのでそのうち書きます。

読んで頂きありがとうございました。

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